「 部屋のどこに置くか 」 ということでしょう。
家具の配置などでかなり制約を受ける部分ですが、率直に云って、
この「どこに置くか」ということが、セッティングの際、一番の 「 肝 」 と
なる部分なのです。それ以外の、スピーカーの高さだとか左右の間隔、
内振りの角度などはその後の話なのだ、と理解してください。
なので、ここだけは絶対に妥協してはいけない。現実的には最も
妥協せざるを得ない部分であるにもかかわらず、です。
だから、「 宅録 」 を取るか、「 住み良さ 」 を取るか、という悩ましい
二者択一になります。
もちろん、我々は 「 宅録 」 を取るしかないのですが。
さて、具体的なセッティングですが、
スピーカーは 部屋の長辺側のセンター に配置してください。
これはスピーカーのセッティングのノウハウ中で、最も重要なことです。
モニター環境作りがうまくいかないという人の中には、たとえば
「インシュレーター」や「吸音材」をすでに導入している人もいる
のではないでしょうか。高価なスピーカーケーブルを購入した人も
いると思います。しかし、にもかかわらず、なんかイマイチである、と。
これはおそらく、スピーカーを部屋の短辺側に配置していることが
原因だと思われます。
一般のリスナーでも、ミニコンポやラジカセなど、
短辺側に置いている人が多いのではないでしょうか。
そのほうが、なんとなく収まりがいいですからね。
それにスピーカーを長辺側に置いた場合、
リスニングポイントはだいぶ制限されます。
スピーカーとの距離が近すぎる、あるいは、背後の
壁との距離が近すぎる、という人もいるでしょう。
他方、短辺側に置けば、その自由度はかなり増します。
しかし、モニターにとっては、それは致命的な誤りとなるのです。
僕はほんとうにいろんなセッティングを試しましたが、スピーカーを
短辺側に置いた場合、必ずひどい 定在波 が発生します。
定在波というのは、簡単にいうと音のデコボコのことです。
スピーカーから出た音は四方八方の壁や物に反射していて
それらがごちゃ混ぜになった音を我々は聴いているのですが、
その反射の仕方により、特定の周波数の音が極端に減衰して
しまったり、反対に増大してしまったりするのです。
たとえば、低域が極端に少ない、とか、中低域が極端に多い
とかいうことです。
まったく定在波のない、完全にフラットな鳴りの部屋という
のもほとんど存在しないと思いますが、しかしそれが極端に
出てしまうと、とても正確なモニタリングなど望めません。
ということで、基本は、長辺側の真ん中、です。
僕の部屋は6畳間なので、以上述べたノウハウは、もしかしたら部屋の
サイズによって異なるかもしれません。まあ、それほど変わらないとは
思うのですが、たとえば、大きな部屋なら、べつに長辺・短辺を気にしなくても
普通に鳴るはずです。
このサイト自体は、そういう恵まれた人を対象にはしていないのですが(笑)。
→「スピーカーのセッティング(2)」へ