マスタリングについて(2) 

前回は(プリ)マスタリングについて、「ちょっと重要視されすぎなんじゃないの?」 といった視点で書きました。 というか、前回も書いた通り、ミックスの腕を上げることはそのままマスタリングの腕を 上げることにもなるわけで、そこでミックスとマスタリングとを分ける必然性をあまり感じない。 違う言い方をすると、ステレオ2ミックスの処理もミキシング・エンジニアがすれば済む話 ではないか、という疑問がある。

ミキシングとマスタリングとで分業するとなると、いうまでもなく、双方の楽曲への 解釈は必然的に異なるわけですから、話がややこしくなるというか、なんだ、 サウンドの方向性が、まあ、ブレます。
むろん、メジャーの録音の場合は楽曲ごとにミキシング・エンジニアが違ってたりもする ので、そういった場合にはマスタリング・エンジニアは絶対に必要なのですが、
というより、そういう時以外はマスタリング・エンジニアの必要性無いよね?ってことです、 僕が言いたいのは。

中田ヤスタカがサンレコのインタビューでこう云っていました。
「この曲はマスタリング前なのでまだ完成じゃないんですってセリフは
 あっちゃいけないと思うんです。(中略)完璧なバランスっていうのが
 エンジニアの中には絶対あるはずなので。」

僕もそう思う。


ただその一方で、僕ら宅録ミュージシャンにとっては、インディーズも扱ってくれる
マスタリング業者は、大変助かる存在だと思います。
それはつまり、モニター環境がちゃんとしている、電源や部屋鳴り、スピーカーの
セッティング等がきちんと整備されているスタジオで自分のミックスを最終的に
チェックする、してもらう、ということ。

やはり自宅だと出せる音量や部屋鳴りの問題で完璧なEQ処理なんかはできない人も多いと思いますし、 電源環境も十分ではない場合が多いと思われますので、最後の調整だけ 業者に任せる、というは意外に賢い判断かもしれません。

ということは、プロよりアマに必要なんでしょうね、マスタリング・エンジニアって。
もちろん最終的には自分で自宅でマスタリングするということが我々宅録ミュージシャンに とっては目標となりますが、そこに到達するまでは、プロの業者に手直ししてもらうのもいいな、 というか、必要かなとも思います。

いずれにしろ最大の問題はモニター環境であって、そこさえ押さえれば、自宅でも 十分なクオリティでマスタリングが可能だろうというのが僕の考えです。

はてさて、僕は今ちょうどレコーディングをしている最中でして、いい機会なので、その2ミックスが完成したら、一度マスタリング業者に頼んでみようかなと思って
います。
物は試しです。




今月号のサンレコに、EQやコンプを一切使わず、ケーブル交換だけで
マスタリングをしたという記事がありますね。それで済むのなら本当に
マスタリング・エンジニアって要らなくなると思うんだけど(笑)。

(2010.6.1)

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